2009年02月14日

飲ませ方のひと工夫

新生児や幼児のお薬の飲ませ方

生まれて間もない赤ちゃんや、小さいお子様にどうしたら上手にお薬を飲ませられるでしょうか? 一般的な飲ませ方について解説いたします。

 

1、指を使う方法…歯が生えていない新生児におもに使う方法です。

 粉薬を少量のお水またはぬるま湯、シロップに溶かしたあと、ペースト状、だんご状にします。これを指先にのせ、味の分かりにくい頬の内側や上あごの奥に塗布します。その後すぐ、水やぬるま湯をのませると上手に飲んでくれます。

 

2、哺乳瓶 :シロップ・粉薬

少量のお水またはぬるま湯で溶かした粉薬やシロップを乳首に入れて吸引させ乳首に薬が残らないように水やぬるま湯などを追加して飲ませます。

 

3、スプーン :シロップ・粉薬(離乳食を食べ始めたスプーンになれてきた乳幼児向け)

スプーンの上で粉薬などを水やぬるま湯に溶いて少しずつ与えます。その後すぐ、口直しに水やぬるま湯、ジュースなどと飲ませます。最初に多めの水を溶いて、しまうと、飲み終わる前に苦味がでたり、量が多くて飲みきれなかったりして薬を飲み残す原因になることがあるので注意してください。

 

4、スポイト :シロップ。粉薬

気管に入らないように注意して、口の脇から頬の内側に少量ずつたらして飲ませます。

 

5、その他

@オブラート:粉薬

   薬をオブラートに包み、器に少しお水を入れて、包んだオブラートを水につけ、すぐに飲むと口に張り付かずに飲めます。

A服用補助ゼリー:粉薬

ゼリーで薬を覆うようにして飲ませます。このときかき混ぜないで覆うように包み

ます。

 服用時間

特別な指示がない限り、授乳、食事前の空腹時に服用させます。

食前、食後で吸収率に差はありますが、薬を飲ませることが大切

授乳後の服用は、満腹でのんでくれないことや、薬を嫌がって先に飲んだミルクまではいてしまうことがあります。

 哺乳回数が多く、食事時間が決まっていない場合は13回「朝、昼、晩(大体56時間の間隔)」を目安とします。

服用時に寝ているときは無理に起こさず、その後時間をずらして飲ませます。また、特に押しの指示がない場合は夜間、就寝時は休薬します。けっして2回分をまとめて服用させてはいけません。

昼寝や就寝前など機嫌の悪くなる時間は避け、機嫌のいい時に与えます。

 年齢発育からみた服薬の注意点

<新生児から乳児期>生後0〜1か月未満

 誤嚥しないように抱っこまたは上体を起こして与えます。

ミルクと薬

 薬をミルクに混ぜて飲むと、ミルクの味が変わったり、薬の臭いがミルクに移ったりして、ミルク嫌いの原因になるため注意が必要です。

<幼児期>1〜5

味覚や好き嫌いが多様化し、本人意思が出てくるため難しくなってきます。基本的には薬を他のものとは混ぜず、水やぬるま湯で飲ませる習慣をつけさせます。嫌がるときには剤型や味の工夫が必要になってきます。

 薬嫌い

 薬を嫌がって激しく泣く患児に無理に飲ませると気管に入ってしまうことがあるので、一旦休んで様子を見てから適切な方法を考えます。服用時には毎回かかわりを持ち、服用したくない思いや不安を聞き、励まし、服用後には褒めることが大切です。

また苦い薬を甘い薬とウソをついて飲ませることは信頼関係にかかわります。

 

学童期

 6〜12

 薬物療法の意味も理解できるようになり、投与がしやすくなります。

飲み忘れ、誤飲

子供に服用を任せてしまうことによる飲み忘れやごまかし、用量の間違い・誤飲などが問題となります。正しい服用を確認することが大切です。

 嚥下機能の発達

小さい錠剤・カプセル剤を服用できるようになってきます。

 

食品を使った服用の工夫

1、砂糖や人工甘味料、シロップを加えます。

 

2、他の食品と混ぜる。(一回服用分ごとに飲みきれる量)

 飲みきれる量の目安

 ・飲料10cc20cc

 ・食物 大さじ12

 ・薬と相性のいいものは、苦みを隠し濁性の問題もないアイスクリームです。

 ・苦味をうまく隠せるものは、粘度が高く味の濃い食品(チョコレート、コンデンスミル  

  ク、ミルクココア、水ようかんなど)

 ・その他 蜂蜜(乳児ボツリヌス症の危険があるので、一歳未満の新生児・乳児には与え

  てはいけません)

  ヨーグルト、プリン、ピーナツバター、ジャム、ゼリー、ムース、完熟バナナ(ペース 

  ト状にしたもの)、コーヒー牛乳、飲料水、粉末清涼飲料水など

 味覚のワンポイント

薬を混ぜた食品をあげる前に、混ぜていない食品を与えると飲ませやすくなります。

・味覚は3040℃が一番敏感

・苦味を感じるところは舌の先

・冷たい食品は舌を鈍麻させる。

・少量の食塩は苦みをすばやく減少します